私が漢方薬を積極的に治療に使用するようになったのは、2010年に開業した頃からです。
私の当初のイメージは、「独特の風味で飲みづらい」でした。
その後、漢方医療を専門としている先生の講義で漢方薬の素晴らしさを教えていただきました。
皆さんが思われる、「漢方薬は即効性がなくずっと飲まないと効果が出てこない」という薬ばかりではありません。
例えば、当院では風邪には積極的に漢方薬を使用しています。決して普通の風邪薬が悪いわけではありませんが、漢方薬の方が状態に合っているからです。
風邪薬としては、鎮咳去痰剤や抗生物質、鼻炎薬やうがい薬が定番と思われます。ここに総合感冒薬が加わり処方されることが多くあります。
しかし風邪の症状には段階があり、引き始めの薬とひどくなってからの薬は同じではないと思います。
その点、漢方薬はその時点での証(状態)を元に薬を選択しますので、より早期に改善することが期待できます。
漢方薬で全てカバーはできませんので、西洋医学の薬と合わせ、より良い治療法を選択します。